最近の塗装済完成品フィギュアのクオリティがハンパじゃない件。

長門有希(Max Factory)
ついにフィギュアに手を出してしまった・・・・。
6〜7年前からホビー誌は読んでいたし、もちろんフィギュアに興味はあった。モデラーの作例を見てすごいなぁ〜と感心していた。だがこれまで購入したことはなかった。なのに何故、最近これほどまでに気になるのか。
そう、それは一昔前と比べて塗装済完成品フィギュアのクオリティが恐ろしく向上している上、さらに低価格化だ。
なぜ、このような事態になったのか、「海洋堂マニアックス」を読んでやっと理解することが出来た。
海洋堂とは説明不要のトップフィギュアメーカーである。食玩ブームで一躍メジャー企業に躍り出るも、ブームの維持、市場規模の拡大に失敗し、オタク相手のいちフィギュアメーカーに逆戻り。だが海洋堂の一時的なメジャー化が無ければ、今の状況は生まれていなかった。それは何故か。
○メジャー化以前のフィギュア業界
オタクにとってフィギュア購入とは、作品への忠誠心を示す最上位の行動であった。だが当時の主流は、あくまでキットであり、パーツバラバラ・色も成形色・完成させるにはかなりのスキルが必要という、プラモデルとは次元の違う敷居の高さがあった。
もちろん当時から塗装済完成品フィギュアは存在したが、もとから高いキットの倍の価格にもかかわらず、ホビー雑誌のプロの作例に見慣れた者たちには、とても満足できるクオリティではなかった。さらに塗装済完成品を購入することは、ある種負け犬のような敗北感があった。
そしてメーカー自体も儲かっていなかったそうだ。
○メジャー化以後のフィギュア業界
つまり海洋堂の没落後になるわけだが、それがフィギュア業界にもたらしたものとは、海洋堂の大量生産に鍛えられた中国の下請け業者だ。ブーム終了後、仕事の切れた下請け業者に殺到したのは日本の中小フィギュアメーカーだった。海洋堂の鍛え上げた生産力を使い、ハイクオリティ・低価格な塗装済完成品フィギュアを怒濤のごとくリリースし始めた!
手に取りやすくなったフィギュアはオタクにとってDVDと同格くらいになってきた。そして一時的ではあるがフィギュアが一般に認められたこと(注・これは錯覚である。現代アートなどともてはやされたこともあるが、重ねて言うが錯覚である)で、フィギュア購入の壁も若干低くなった。
メジャー化以前と以後では業界に占める塗装済完成品の比率がかなり高くなっているはずだが、市場規模はほとんど変わっていないそうだ。決定的に違うのは、メーカーはちゃんと儲かっている、ということらしい。ビルも建ててしまった海洋堂は面白くないだろうが。
ありがとう海洋堂!恨むぜ海洋堂!(笑)。


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キノ(グッドスマイルカンパニー)
すごい出来です。